時給12,000円稼ぐグーグルの新卒エンジニア
グーグル新卒エンジニアの年収が1,800万円程度であると書いたが、残業の無い世界とも書いた。もちろん好きで残業するのは各々の自由だ。
年収が一人歩きしがちだが、生産性はどうだろう。生産性の定義が「どれだけのリソースを投入し、どれだけの成果が得られたか」だとすると、個人の生産性は「何時間働き、いくら稼いだか」とも言えるだろう。
年間通して休日出勤が無く、有給休暇が年20日、祭日、有給病欠など引くと稼働は年210日。朝9時から夕方5時まで働き、ランチは1時間とったとして稼働は7時間。年稼働は1,470時間程度だろう。ちなみに、僕は昨年、約1,200時間稼働だった。きっと1,470時間は妥当だろう。
よって、グーグル新卒エンジニアの時給は、1,800万円÷1,470時間=約12,000円
時給12,000円は間違いなくいい数値だが、他と比べるとどうだろうか? 以下の記事によると、総合商社が高いようだ。 三菱商事6,252円 / 伊藤忠商事6,093円 / 三井物産5,673円 他の業種では、電通5,276円 / 日本オラクル4,884円 / 野村総研4,717円 / KDDI4,387円など
ただ、総合商社の平均年齢は41-43歳だ。上述の時給を稼ぐには、40代の中堅クラスになるまで会社に貢献し続ける必要がある。
職業によっては、グーグル新卒社員と伍する時給を稼ぐ職業もある。パイロットだ。 以下サイトによると時給は、パイロット12,186円 / 医師5,871円 / 大学教授4,233円 / 弁護士3,810円 / 公認会計士 税理士3,791円とある。
外資系投資銀行やヘッジファンドのフロントやエンジニアなら同等かそれ以上稼げるかもしれない。実際、フェイスブックやグーグルと、ゴールドマンサックスやTwo Sigmaなど金融でエンジニアの取り合いは起きている。
日本企業では残念ながら、新卒でなく一般的サラリーマンの時給は1,500円ぐらいと、先ほどの定義による個人の生産性は低い。これは米国の州によっては、最低時給15ドルよりも低い。つまりマックやKFCなどのバイトと同じ時給なのだ。労働者の給料をここまで抑えつけてきた資本家に怒りさえ覚える。
時間は僕ら個々のもつ大切な資産だ。時間とやる気さえあれば、語学をみにつける。健康を保つため自炊するようにする。運動をする。転職活動をする。趣味を極める。これらは時間を全て会社に捧げていては叶わない。
会社に投資する時間、対価として稼いだお金。生産性は時給で考えるマインドセットの切り替えがまず第一歩だと思う。