GAFA外資系企業サラリーマン日記

時価総額トップ10に入るGAFA外資系企業に勤めるサラリーマンの日記。シンガポール在住、現地採用。もとアジア好きのバックパッカー。

なぜGAFA企業をやめるのか?

グーグル、フェイスブック、アップル、アマゾンの採用ポジションを勝ち取るのは難しい。GAFA企業には数百万のレジュメが応募のため送られてきているが、ポジションは数千しかない。つまり合格率0.1%の世界だ。どのくらい採用のバーが高いかというと、例えば、僕の所属するグローバルチームに入った新卒は、ハーバード大学のサイエンス系の博士だ。また、スタンフォード大学出身の元米軍戦闘機パイロットもいる。

そんな狭き門を見事合格し、給料は管理職ではない担当職でも1,000万〜3,000万は稼げる。オフィスは充実していて働き方も自由、福利厚生も手厚い。無料フードやドリンク。午後のハッピーアワー。男女関係なく有給100%の育児休暇2-4ヶ月。挙げればきりがない。

入社の暁には輝かしい未来が待っている。まさにドリームジョブだと感じるひとも多いだろう。しかし、現実はそうではない。GAFA企業の平均勤続年数は2年、という事実は多くの人にとって驚きかもしれない。

なぜ彼らはGAFA企業をやめてしまうのか?

ここにデータがある。GAFA企業の多くが本拠地とするサンフランシスコ、ベイエリアのエンジニアの勤続年数の中央値だ。

hackerlife.co

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グーグルが2.3年。フェイスブック、アップル、ツイッターも2年ぐらいだ。

GAFA企業に勤める前は、スタバでMacひろげて仕事しているノマドライフに憧れていたことがある。GAFA企業に入ってしまえば、スタバより充実した洒落たカフェが社内にあり、しかも無料だ。またリモートワークは推奨されているので、スタバやお気に入りのカフェで仕事をすることも可能だ。正社員として働きながら、ノマドライフ的な自由度もある最高だ。もし、担当職務に飽きたのなら、社内でオープンポジションに応募することもできる。もし、働く国に飽きたら他の国の支社移動も応募できる。僕は最高の企業だと思っている。実は、僕は3年おきにGAFA企業を受け続けていた。やっと入社できた僕にとって、なぜ辞めるのかは全くわからなかった。

これまで去っていく仲間を見てきたわけだが、印象的なのは大学卒業後入社し、数年働いてやめたジュニアクラスのエンジニアだ。彼は、その後、世界中を旅に出た。元バックパッカーの僕には彼の気持ちがわかる。大学も学業とインターンで忙しく、ストレートでGAFAに入社し仕事をする。仕事が面白くても、ある時ぜったい的な自由に憧れを抱くというのは自然かもしれない。

ある仲間は、GAFA企業特有の1−2年に一回と繁栄に起こる組織変更により、仕事の役割が変わりスキルが活かせなくなりパフォーマンスが落ちていられなくなるもの。キャリアの方向性と合わなくなりやめる。試用期間に成果が出せず解雇されるもの。他のGAFA企業や知人のスタートアップ企業に転職するもの。起業するもの。マネージャーとそりが合わず辞めるもの。この世界も他の世界と同じ、よくある理由でやめていくのだ。

一つ違うところは、GAFA企業は優秀な0.1%の従業員をつなぎとめておく為に、あの手この手で仕事環境を改善することに本気で取り組んでいる。ある意味従業員は甘やかされた状態にあるといっても、過言ではないだろう。特に待遇が極めて良い、グーグルとフェイスブックをやめてハッピーになったという話しをあまり聞かない。

外資系金融企業のように会社に朝来たら、入館できずに自分のクビを知る。通称ロックアウトのような話は聞かない。

何れにしても、採用され入社する時にはドラマがあるが、辞めるときは案外フツーなのだ。