GAFA外資系企業サラリーマン日記

時価総額トップ10に入るGAFA外資系企業に勤めるサラリーマンの日記。シンガポール在住、現地採用。もとアジア好きのバックパッカー。

ゴールドマンサックスvsグーグル年収比較!どちらが稼げるのか?

GSとグーグル、そもそも業種が違う。でも一部の優秀な学生はこの2社を天秤にかけて検討するようだ。よって、高給で有名なゴールドマンサックスの営業職と、テクノロジー業界きっての高待遇で知られるグーグルエンジニア職の異種比較をしたいと思う。

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まずグーグルについて。データはLevels.fyiを使おう。GAFAの年収比較には断然強い匿名口コミサイトだ。何よりシンプルで使いやすい。 www.levels.fyi

リクルートが買収した匿名口コミサイトGlassdoorは、ゴールドマンサックスの年収を調べるには便利だろう。職位である、アナリスト/アソシエイト/VPごとに年収を知ることができる。だが、グーグルについてはGlassdoorは向かない。なぜならグーグルに限らずGAFA企業の特徴だが、組織がフラットなのだ。階級社会ではない。肩書きも、営業ならAccount manager/Account executiveのようにシンプルが基本だ。肩書きもフラットなのだ。

元大手企業の役員や、外資系スタートアップのカントリーマネージャーでも、GAFA企業に転職してくれば、肩書きは営業、ビジネスアナリストなど機能がわかる程度のシンプルな肩書きになることはザラだ。シンプルすぎて、上司に交渉して、名刺はシニア〇〇やヘッドオブ〇〇のように肩書きを盛るひともいる。基本的には、本人の役割や機能を語るシンプルなタイトルの方がかっこいいと考えるひとが多い気がする。

話がそれてしまったが、グーグルエンジニアの年収に話しを戻そう。Levels.fyiでグーグルを検索する。L3, L4, L5.. と聞きなれない用語がある。これはLevel 3, 4, 5, と言って職位を表すものだ。L3はエンジニアであれば新卒。非エンジニア、文系職であれば1-3年目ぐらいの若手だ。なお匿名投稿者の勤務所在地を見るとほぼ米国だ。なお簡易的に110円/米ドルで換算する。

L3 新卒エンジニア

基本給1,350万 キャッシュボーナス240万 自社株ボーナス470万 f:id:Matthew_SG:20190508002234p:plain

L4 2年目〜 経験の浅い転職組はL4からスタート

基本給1,570万 キャッシュボーナス310万 自社株ボーナス870万 f:id:Matthew_SG:20190508002320p:plain

L5 4年目〜 専門職なら中堅 or 管理職なら新米マネージャー

基本給1,930万 キャッシュボーナス390万 自社株ボーナス1,570万 f:id:Matthew_SG:20190508002350p:plain

L6 7年目〜 専門職ならエキスパート(担当分野なら自分が一番詳しい) or 管理職ならマネージャー(課長)

基本給2,350万 キャッシュボーナス1,000万 自社株ボーナス2,080万 f:id:Matthew_SG:20190508002427p:plain

L7 10年目〜 専門職エキスパート or 管理職ならベテランマネージャー(課長) 

基本給2,450万 キャッシュボーナス960万 自社株ボーナス2,830万 ※ディレクター(部長)はL8 f:id:Matthew_SG:20190508010554p:plain

年次は他社での過去の経験年数を含む。全体的に年次が早いような気がするかもしれないが、平均年齢30歳前後、ミレニアム社員がマジョリティのエンジニア組織だ。また、飛び抜けて優秀な社員は年数関係なく昇進するので大雑把な括りとご理解いただきたい。

さて、ゴールドマンサックスの年収。 ゴールドマンサックスの特徴は、前述の通り、肩書きがきっちり区分されていること。アナリスト、アソシエイト、ヴァイスプレジデント(VP)そして次のタイトルがマネージングディレクター(MD)となる。VPやMDといったシニアは、ボーナスの大半をキャッシュではなく、グーグルのように自社株で受け取ることが多い。

Glassdoorによると、ゴールドマンサックス米国勤務社員の給料は以下となる。

アナリスト 1年目〜 新卒〜若手

基本給880万 キャッシュボーナス170万 (ただし、ボーナスのぶれ幅が大きく人によって0円〜920万。170万は中央値) f:id:Matthew_SG:20190508011638p:plain

アソシエイト 4年目〜 中堅社員

基本給1,170万 キャッシュボーナス250万 (ボーナスぶれ幅 0円〜2,130万。250万は中央値) f:id:Matthew_SG:20190508012404p:plain

VP 7年目〜 戦略立案、ディールのエグゼキューション。アナリストやアソシエイトに指示する立場。

基本給1,760万 キャッシュボーナス550万 自社株ボーナス260万 (キャッシュボーナスぶれ幅 0円〜1億5,840万。550万は中央値) (自社株ボーナスぶれ幅 0円〜5,980万。260万は中央値) f:id:Matthew_SG:20190508013036p:plain

グーグルエンジニアと、ゴールドマンサックス営業の年収が出揃った。職位は経験値レベルから以下ぐらいの比較が妥当そうだ。

グーグル L3, L4 vs GSアナリスト

グーグル L5 vs GSアソシエイト

グーグル L6,L7 vs GSヴァイスプレジデント

グーグルエンジニアL3の給料は2,060万。L4の給料は2,750万。 GSアナリストの給料は1,050万

グーグルエンジニアL5の給料は3,890万。 GSアソシエイトの給料は1,420万(ただし、ボーナスmaxだった場合は3,300万)

グーグルエンジニアL6の給料は5,430万。L7は6,240万。 GS VP 2,570万(ただし、ボーナスmaxだった場合は2億3,000万)

注意点としては、毎年付与される自社株を大部分現金化するには2-3年勤務する必要がある。つまりどのタイミングで辞めても現金化できない株が残ってしまう。自社株は何割か額面から割引いて考えると完璧だろう。

それにしても、ソフトウエアエンジニアの高い需要、供給不足により給料が高騰している背景もあり、グーグルエンジニアがこの勝負勝ちと言えるだろう。

投資銀行も10年前ならもっとボーナスを稼げてた筈だ。しかし、いまも一部のゴールドマンサックス社員には関係無いようだ。彼彼女には、マネージングディレクターにならなくても億を超える年収を稼げる稀なチャンスがある。