GAFAサラリーマンの考える「デジタルデトックス」とは?
とうとう来てしまった。GAFA社員がデジタルデトックスについて考える時が。
数年前から働きながらモヤモヤはあった。なぜ、リーダークラスの社員は、子供にデジタルデバイスを与えなかったり、一日の時間を決めて使わせたりするのか。仕事では、彼らのミッションはサービスの視聴時間の最大化であり、広告収益の向上だ。
これは時間を奪うか奪われるかの戦いだと言ったら、言い過ぎだろうか?
スマホなどのデジタルデバイスの視聴時間について、How much is enough?と言う問いに答えるのは難しい。人は、弱いもので、スマホやソーシャルメディアの使用を意識的にコントロールするには、強い意思が必要だ。何が自分にとって大切なのか知ることも必要だ。日々それを意識して生活することは稀だろう。
負の側面が出現した転換点は、グーグルやフェイスブックが単なる便利なツールから、広告モデルが採用された頃だろう。
コンピューターサイエンスと心理学の出会いは、人の脳の動きに触れ始め、便利の追求だったはずが、収益の最大化に焦点が移って行った。グーグルで成功した手法は、フェイスブック、ピンタレスト、スナップ、ウーバーなどへ応用され、すべて成功した。
この成功は企業のビジネスの成功であって、あなたの幸せの向上に成功したわけではない。
あなたが、あなたの時間を意識して使わなければ、これらサービスに使われてしまうのだ。
相手は手強い。スマホやこれらサービスは、ひとの行動を少しずつ変えていく。それはコンマ数%づつ変えていくので、人は気づかないし問題と気づく 機会を与えられていない。それが積み重なって、30億人の1%の行動を変えることができれば、彼らにとっては何千億、何兆ものビジネスになる。
すでに、歩きながらスマホをみる。家族や恋人と食事に来てもスマホをみてしまう。すでに、日常だろう。これから、VR、AR、モビリティなどが発達し、これから人の行動は、企業の収益に有利な日常行動に変わっていくのだろう。
そう考えると、恐ろしい。これらツールやサービスは、知識や人の繋がりや生産性をサポートする善の側面があるとしても、一旦リセットしてしまいたくなる。僕らは、僕らの幸せに責任をもって、ツールに使われる側から、使う側になるのだ。
そのリセット方法として、デジタルデトックスに注目している。デジタルデトックスについては、日本デジタルデトックス協会のHPに情報が多くあるので、ぜひ参照されたい。
ゴールドマンサックスvsグーグル年収比較!どちらが稼げるのか?
GSとグーグル、そもそも業種が違う。でも一部の優秀な学生はこの2社を天秤にかけて検討するようだ。よって、高給で有名なゴールドマンサックスの営業職と、テクノロジー業界きっての高待遇で知られるグーグルエンジニア職の異種比較をしたいと思う。
まずグーグルについて。データはLevels.fyiを使おう。GAFAの年収比較には断然強い匿名口コミサイトだ。何よりシンプルで使いやすい。 www.levels.fyi
リクルートが買収した匿名口コミサイトGlassdoorは、ゴールドマンサックスの年収を調べるには便利だろう。職位である、アナリスト/アソシエイト/VPごとに年収を知ることができる。だが、グーグルについてはGlassdoorは向かない。なぜならグーグルに限らずGAFA企業の特徴だが、組織がフラットなのだ。階級社会ではない。肩書きも、営業ならAccount manager/Account executiveのようにシンプルが基本だ。肩書きもフラットなのだ。
元大手企業の役員や、外資系スタートアップのカントリーマネージャーでも、GAFA企業に転職してくれば、肩書きは営業、ビジネスアナリストなど機能がわかる程度のシンプルな肩書きになることはザラだ。シンプルすぎて、上司に交渉して、名刺はシニア〇〇やヘッドオブ〇〇のように肩書きを盛るひともいる。基本的には、本人の役割や機能を語るシンプルなタイトルの方がかっこいいと考えるひとが多い気がする。
話がそれてしまったが、グーグルエンジニアの年収に話しを戻そう。Levels.fyiでグーグルを検索する。L3, L4, L5.. と聞きなれない用語がある。これはLevel 3, 4, 5, と言って職位を表すものだ。L3はエンジニアであれば新卒。非エンジニア、文系職であれば1-3年目ぐらいの若手だ。なお匿名投稿者の勤務所在地を見るとほぼ米国だ。なお簡易的に110円/米ドルで換算する。
L3 新卒エンジニア
基本給1,350万 キャッシュボーナス240万 自社株ボーナス470万
L4 2年目〜 経験の浅い転職組はL4からスタート
基本給1,570万 キャッシュボーナス310万 自社株ボーナス870万
L5 4年目〜 専門職なら中堅 or 管理職なら新米マネージャー
基本給1,930万 キャッシュボーナス390万 自社株ボーナス1,570万
L6 7年目〜 専門職ならエキスパート(担当分野なら自分が一番詳しい) or 管理職ならマネージャー(課長)
基本給2,350万 キャッシュボーナス1,000万 自社株ボーナス2,080万
L7 10年目〜 専門職エキスパート or 管理職ならベテランマネージャー(課長)
基本給2,450万 キャッシュボーナス960万 自社株ボーナス2,830万 ※ディレクター(部長)はL8
年次は他社での過去の経験年数を含む。全体的に年次が早いような気がするかもしれないが、平均年齢30歳前後、ミレニアム社員がマジョリティのエンジニア組織だ。また、飛び抜けて優秀な社員は年数関係なく昇進するので大雑把な括りとご理解いただきたい。
さて、ゴールドマンサックスの年収。 ゴールドマンサックスの特徴は、前述の通り、肩書きがきっちり区分されていること。アナリスト、アソシエイト、ヴァイスプレジデント(VP)そして次のタイトルがマネージングディレクター(MD)となる。VPやMDといったシニアは、ボーナスの大半をキャッシュではなく、グーグルのように自社株で受け取ることが多い。
Glassdoorによると、ゴールドマンサックス米国勤務社員の給料は以下となる。
アナリスト 1年目〜 新卒〜若手
基本給880万 キャッシュボーナス170万 (ただし、ボーナスのぶれ幅が大きく人によって0円〜920万。170万は中央値)
アソシエイト 4年目〜 中堅社員
基本給1,170万 キャッシュボーナス250万 (ボーナスぶれ幅 0円〜2,130万。250万は中央値)
VP 7年目〜 戦略立案、ディールのエグゼキューション。アナリストやアソシエイトに指示する立場。
基本給1,760万 キャッシュボーナス550万 自社株ボーナス260万 (キャッシュボーナスぶれ幅 0円〜1億5,840万。550万は中央値) (自社株ボーナスぶれ幅 0円〜5,980万。260万は中央値)
グーグルエンジニアと、ゴールドマンサックス営業の年収が出揃った。職位は経験値レベルから以下ぐらいの比較が妥当そうだ。
グーグル L3, L4 vs GSアナリスト
グーグル L5 vs GSアソシエイト
グーグル L6,L7 vs GSヴァイスプレジデント
グーグルエンジニアL3の給料は2,060万。L4の給料は2,750万。 GSアナリストの給料は1,050万
グーグルエンジニアL5の給料は3,890万。 GSアソシエイトの給料は1,420万(ただし、ボーナスmaxだった場合は3,300万)
グーグルエンジニアL6の給料は5,430万。L7は6,240万。 GS VP 2,570万(ただし、ボーナスmaxだった場合は2億3,000万)
注意点としては、毎年付与される自社株を大部分現金化するには2-3年勤務する必要がある。つまりどのタイミングで辞めても現金化できない株が残ってしまう。自社株は何割か額面から割引いて考えると完璧だろう。
それにしても、ソフトウエアエンジニアの高い需要、供給不足により給料が高騰している背景もあり、グーグルエンジニアがこの勝負勝ちと言えるだろう。
投資銀行も10年前ならもっとボーナスを稼げてた筈だ。しかし、いまも一部のゴールドマンサックス社員には関係無いようだ。彼彼女には、マネージングディレクターにならなくても億を超える年収を稼げる稀なチャンスがある。
外銀vsGAFA年収比較!どちらが稼げるのか?
マリーナベイ越しに見える金融街。シンガポールに住んでいると、好きか嫌いかは別にして必ず目にする景色だ。朝は洒落たスーツを着こなしたひとの群に圧倒される。テクノロジー企業は短パンサンダルでもOKな自由な文化だ。ヒッピー発祥の地サンフランシスコ、ベイエリアに本拠地をおくグーグルやフェイスブックと、ニューヨークを本拠地とする外資系投資銀行が異なる文化を持つのは自然だろう。
最近は、そのようなGAFA企業と金融企業の協業関連ニュースも珍しくない。ゴールドマンサックスとアップルのクレジットカード事業がいい例だろう。フェイスブックがVISAやマスターカードと暗号通貨領域で協業を検討とのニュースもあった。
人の流れという意味では、僕のまわりでも投資銀行に転職したものもいるし、逆もある。優秀なエンジニアやデータサイエンティストの取り合いは激しいそうだ。
特に、転職や新卒就職においてもホットなエリアらしい。学生にとっては、外資IT系か外資金融か?どちらの業界に舵を切るかファーストキャリアを決める選択に悩むひとも多いようだ。実際にそう言った質問は多い。企業の選定には会社のミッションや福利厚生など様々だが、あえて給料だけシンプルに比較しようと思う。
一概に比較といっても様々な職種があるので、今回はエンジニアの給料を対象にしてみよう。調べ方はGlassdoor https://www.glassdoor.comを参考にしているので、他の職種に興味があるひとはGlassdoor検索して調べてほしい。GlassdoorはVorkersのような口コミサイトだ。勤務経験のある会社について、給料だけでなく様々な実態が匿名でコメントされている。リクルートが買収したサイトで日本でも認知度が上がったかもしれない。
Glassdoorによると、GAFA企業とゴールドマンサックス、JPモルガン、シティ銀行の米国拠点に勤務するソフトエンジニアの年収は以下の通りだ。単位は米ドル、サークル内にある金額は基本給とボーナスを足したものだ。注意点としては、自社株付与によるボーナスが含まれていない。日本企業では(キャッシュ)ボーナスで目標に達する実績に応じて見返りを受けるが、GAFA企業や一部大手金融企業は自社株でも報酬を払う。ストックオプションと呼ばれるその報酬は、数百万〜二千万、突出した成果を出せば数千万も可能だ。表の金額は、いわば固定給の位置付けだ。
他にも報酬の手段はあり、例えば、サインボーナス(契約金)だ。これは最終面接合格者に対し、企業が強く獲得したいと願う場合、数百万から数千万のお金を給料とは別に、入社に対し払うお金だ。
GAFAのようなエンジニア企業と、投資銀行のような営業企業をエンジニア軸で比較するのはフェアではないかもしれない。就職は年収だけで決めるものでも決してないのだが、よく学生から受ける質問のひとつの回答として記しておきたいと思う。
なぜGAFA企業をやめるのか?
グーグル、フェイスブック、アップル、アマゾンの採用ポジションを勝ち取るのは難しい。GAFA企業には数百万のレジュメが応募のため送られてきているが、ポジションは数千しかない。つまり合格率0.1%の世界だ。どのくらい採用のバーが高いかというと、例えば、僕の所属するグローバルチームに入った新卒は、ハーバード大学のサイエンス系の博士だ。また、スタンフォード大学出身の元米軍戦闘機パイロットもいる。
そんな狭き門を見事合格し、給料は管理職ではない担当職でも1,000万〜3,000万は稼げる。オフィスは充実していて働き方も自由、福利厚生も手厚い。無料フードやドリンク。午後のハッピーアワー。男女関係なく有給100%の育児休暇2-4ヶ月。挙げればきりがない。
入社の暁には輝かしい未来が待っている。まさにドリームジョブだと感じるひとも多いだろう。しかし、現実はそうではない。GAFA企業の平均勤続年数は2年、という事実は多くの人にとって驚きかもしれない。
なぜ彼らはGAFA企業をやめてしまうのか?
ここにデータがある。GAFA企業の多くが本拠地とするサンフランシスコ、ベイエリアのエンジニアの勤続年数の中央値だ。
グーグルが2.3年。フェイスブック、アップル、ツイッターも2年ぐらいだ。
GAFA企業に勤める前は、スタバでMacひろげて仕事しているノマドライフに憧れていたことがある。GAFA企業に入ってしまえば、スタバより充実した洒落たカフェが社内にあり、しかも無料だ。またリモートワークは推奨されているので、スタバやお気に入りのカフェで仕事をすることも可能だ。正社員として働きながら、ノマドライフ的な自由度もある最高だ。もし、担当職務に飽きたのなら、社内でオープンポジションに応募することもできる。もし、働く国に飽きたら他の国の支社移動も応募できる。僕は最高の企業だと思っている。実は、僕は3年おきにGAFA企業を受け続けていた。やっと入社できた僕にとって、なぜ辞めるのかは全くわからなかった。
これまで去っていく仲間を見てきたわけだが、印象的なのは大学卒業後入社し、数年働いてやめたジュニアクラスのエンジニアだ。彼は、その後、世界中を旅に出た。元バックパッカーの僕には彼の気持ちがわかる。大学も学業とインターンで忙しく、ストレートでGAFAに入社し仕事をする。仕事が面白くても、ある時ぜったい的な自由に憧れを抱くというのは自然かもしれない。
ある仲間は、GAFA企業特有の1−2年に一回と繁栄に起こる組織変更により、仕事の役割が変わりスキルが活かせなくなりパフォーマンスが落ちていられなくなるもの。キャリアの方向性と合わなくなりやめる。試用期間に成果が出せず解雇されるもの。他のGAFA企業や知人のスタートアップ企業に転職するもの。起業するもの。マネージャーとそりが合わず辞めるもの。この世界も他の世界と同じ、よくある理由でやめていくのだ。
一つ違うところは、GAFA企業は優秀な0.1%の従業員をつなぎとめておく為に、あの手この手で仕事環境を改善することに本気で取り組んでいる。ある意味従業員は甘やかされた状態にあるといっても、過言ではないだろう。特に待遇が極めて良い、グーグルとフェイスブックをやめてハッピーになったという話しをあまり聞かない。
外資系金融企業のように会社に朝来たら、入館できずに自分のクビを知る。通称ロックアウトのような話は聞かない。
何れにしても、採用され入社する時にはドラマがあるが、辞めるときは案外フツーなのだ。
就活に使えるLinkedin検索の意外な使い方。就活版グーグルマップとは
よく学生の就活相談にのっている。海外留学は年々減っているようだが、海外で新卒就職したいという猛者も結構いるのだ。Skypeビデオで日本や留学先から繋いで、マッチングはOBOGアプリを使えば、日本の学生と海外在住社会人も簡単に話せる。
彼らがもっとも知りたいことの一つは、なぜ僕がGAFA外資系企業に入れたのか?つまり大学を卒業してからGAFA企業就職までの道順だろう。彼らもその軌跡を辿ることで目標企業にたどり着く成功確率は高まる。
就職のグーグルマップのようなイメージだ。行き先に目標企業名を入れて、現在地である大学名を入れて検索すると、グーグルは道順を教えてくれる。そんなマジックはあるのだろうか?それがリンクトイン検索であることに人は気づいていない。
例えば、リンクトインhttps://jp.linkedin.comにいって[Goldman Sachs Japanese Singapore]と検索する。
すると、ゴールドマンサックスのシンガポール支社に勤めている日本人のリストが出てくるわけだ。これは外資系のリクルーターなら、有望な人材をヘッドハントするために使っているよくある手法だが、なぜか学生や転職者が使っている話を聞かない。
検索結果の一ページ目にリストされたひとを見てみよう。https://www.linkedin.com/in/yoko-k-87b01ab8/
リンクトインではユーザーが自身のレジュメを公開している。公開することでビジネス人脈を広げたり、転職のためリクルーターの目に留まりやすくしたりと、メリットがあるからだ。
このひとの場合、ゴールドマンサックスのアナリストになるのに、東京大学、国連やスマートグリッドなど特徴あるインターンを経験していることがわかる。こうした軌跡を10人、20人とサクサク検索して見ていくことで、目標とする外資系企業や職種に求められる経歴やバーの高さがわかる。これは30分もあれば十分だ。もしOB訪問したら何日かかるだろうか。まずシンガポールいる彼らに会ってもらうこと自体がハードルだろう。
日本はリンクトインがあまり使われていない。それは事実かもしれないが、海外就職や外資系就職においてそれは関係ない。なぜならそれらの属性の人たちは大抵リンクトインユーザーだからだ。
何を検索するかは、あなた次第だ。 Apple France UI/UX engineer - アップルのフランス支社で働くデザインエンジニア Tesla Japanese America - テスラ米国で働く日本人 Google waymo engineer - グーグル自動運転車で働くエンジニア
ロールモデル探しは、指先一つでできる時代だ。
時給12,000円稼ぐグーグルの新卒エンジニア
グーグル新卒エンジニアの年収が1,800万円程度であると書いたが、残業の無い世界とも書いた。もちろん好きで残業するのは各々の自由だ。
年収が一人歩きしがちだが、生産性はどうだろう。生産性の定義が「どれだけのリソースを投入し、どれだけの成果が得られたか」だとすると、個人の生産性は「何時間働き、いくら稼いだか」とも言えるだろう。
年間通して休日出勤が無く、有給休暇が年20日、祭日、有給病欠など引くと稼働は年210日。朝9時から夕方5時まで働き、ランチは1時間とったとして稼働は7時間。年稼働は1,470時間程度だろう。ちなみに、僕は昨年、約1,200時間稼働だった。きっと1,470時間は妥当だろう。
よって、グーグル新卒エンジニアの時給は、1,800万円÷1,470時間=約12,000円
時給12,000円は間違いなくいい数値だが、他と比べるとどうだろうか? 以下の記事によると、総合商社が高いようだ。 三菱商事6,252円 / 伊藤忠商事6,093円 / 三井物産5,673円 他の業種では、電通5,276円 / 日本オラクル4,884円 / 野村総研4,717円 / KDDI4,387円など
ただ、総合商社の平均年齢は41-43歳だ。上述の時給を稼ぐには、40代の中堅クラスになるまで会社に貢献し続ける必要がある。
職業によっては、グーグル新卒社員と伍する時給を稼ぐ職業もある。パイロットだ。 以下サイトによると時給は、パイロット12,186円 / 医師5,871円 / 大学教授4,233円 / 弁護士3,810円 / 公認会計士 税理士3,791円とある。
外資系投資銀行やヘッジファンドのフロントやエンジニアなら同等かそれ以上稼げるかもしれない。実際、フェイスブックやグーグルと、ゴールドマンサックスやTwo Sigmaなど金融でエンジニアの取り合いは起きている。
日本企業では残念ながら、新卒でなく一般的サラリーマンの時給は1,500円ぐらいと、先ほどの定義による個人の生産性は低い。これは米国の州によっては、最低時給15ドルよりも低い。つまりマックやKFCなどのバイトと同じ時給なのだ。労働者の給料をここまで抑えつけてきた資本家に怒りさえ覚える。
時間は僕ら個々のもつ大切な資産だ。時間とやる気さえあれば、語学をみにつける。健康を保つため自炊するようにする。運動をする。転職活動をする。趣味を極める。これらは時間を全て会社に捧げていては叶わない。
会社に投資する時間、対価として稼いだお金。生産性は時給で考えるマインドセットの切り替えがまず第一歩だと思う。
残業の無い世界
仕事帰り、やや遠回りになるが観光地を散歩するのも気分がいい。今日は仕事でパフォーマンスを出せた気がする。一日単位でこう考える習慣は日系企業に勤めているときはなかった。
外資系テクノロジー企業は服装に無関心だ。短パンにTシャツでいい。仕事が終われば、旅行中のひととなんら変わらない。ここシンガポールではグーグル社員2,000-3,000人、フェイスブック数百人、ツイッター100人くらい働いているという。多分どこも同じような環境だろう。外資系金融は洒落たスーツを着て女性もスタイリッシュだ。金融街で知られるラッフルズプライスは異次元の世界だ。
残業の無い世界。大げさでは無い。毎年日が落ちてからオフィスを出る日は数日しかない。午前9-10時に出社して午後4時-5時に帰宅する。僕らは10やることがあっても、もっともインパクトが業界や世界に出せると僕らが思うトップ3のことしかやらない。大胆な優先順位付けは推奨されている。このトップ3で、10やった時の80-90%はカバーできるだろう。成果の大きさが均等であるとは考えにくい。だから、僕らはそもそも多くのことはやってないのだ。
日系企業だったら、上司から、それは昔の上司が決めたお得意先だから、このまま丁寧な対応を頼むよ、などといって大胆な優先は早速反故にされるのが目に浮かぶ。生産性は高くなるのだろうか?